Monday, November 24, 2014

長過ぎて諦められる旦那の本名

初めて旦那に会った日。
彼はホールフーズというオーガニックスーパーでラテを売っていた。
丸いピンの名札にはOBIと書いてあった。
皆にはオビと呼ばれている旦那。

でも彼の本名はオビではない。

旦那の名前はとにかく長い!

ファーストネームだけでなんと11文字
Chukwunwike (チュクウンウィケ)
ミドルネームは5文字
Obidi (オビディ)
ラストネームは 8文字
Onwuakor (オンウアコア)
合計24文字

私の名前は
ファーストネーム4文字
Juri (ジュリ)
ミドルネーム3文字
Ify (イフィー)
ラストネーム4文字
Love (ラブ)

合計11文字

見事に惨敗。

Chukwunwike Obidi Onwuakor
Juri Ify Love

私のフルネームが彼のファーストネームにすっぽり入ってしまう。
男性はこれくらい許容範囲が名前からもあるべきなのかも。頼もしい。
たまに郵便物を見ていつも関心する。

やっぱり物凄い長い!

アメリカではファーストネームは大体2文字から4文字

例えば
TJ
CJ
Tim
Tom
John
Alex

11文字というのは桁違いだ。やはりアフリカ人はスケールが違う。

彼曰く自分のファーストネームは小さい頃長すぎてキチンと書けなく親を何度も恨んだそう。彼の両親はキチンと名前が書けるまで夕食抜きと練習させた事もあったらしい。

実際私もキチンと彼の名前を発音したりスペルを綴るのにとっても苦労した。

どれくらい苦労したかというと例えば電話で旦那の名前を保険会社や銀行などに聞かれるとき自分で一度紙に書いてそれを発音する始末。

なにせファーストネームだけで11文字。覚えるのにも一苦労。

今でもラストネームはたまに混乱するので手のひらに書いてみたりちょっと待って下さいといって紙に書いて確認したり。

11文字もあったらやっぱり丸い名前ピンには書ききれない筈。
ミドルネームも省略してObiにしている。

彼がオビと皆に紹介する理由は彼の本名を発音できる人に出逢った事がないからだそうで
彼はもう完璧に諦めている。

実際私は何人もの方が彼のファーストネームの時点で諦めてしまい

もう駄目だ!とギブアップしている様子を何度もみてきた。


例えば電話で「ご主人のチャック、、チュク、、、チュ、、、
いや駄目です。なんと発音していいか分かりません。諦めます。」と何度言われた事か。

私がアフリカにいたとき親友の携帯にアメリカから旦那が電話を掛けてくれたときは国際電話だったからかなぜか彼はフルネームとアメリカからですというのを友達に伝え友達は混乱して
「なんかチュクチュクアメリカって言ってるけどあなたの彼?」と電話を渡された。


ある日のディナーの会話であなたの名前の意味は?と聞くと

Chukwu(チュクウ)は「神」という意味で nwike (ンウィケ)はパワフルという意味だそうだ。

”パワフルな神”

そんなに凄い意味だったから親も長くてもこの名前にしよう!と決めたのであろう。


でも実際彼の両親が彼の本名をキチンと発音しているのを聞いた事がない。
ニックネームで チューボーイと呼ばれている。

そして酷かったのは彼がトイレを臭くしてしまったとき姑はチューチュー!!と呼んでいた!かなりの省略だ。

この前もお店でメンバーカードを作った時に主人のも作りたいですと言うとお店の方にご主人のお名前は何ですかと聞かれたので”多分発音しても理解に苦しむと思うので紙に書きますと言ってフルネームの24文字を書いた紙を渡すと「ワオ〜〜!強烈ですね!」との一言。

ね!言ったでしょ!


「なんて読みますか?何人ですか?」といつものパターンに。。。。


ところがある日長くて親からでさえ発音されない名前が一度だけ公の場でしっかり発音された奇跡が起こった。

それは記念すべき私達の結婚式にて。

式典をしてくれた女性のペニーさんが何度も何度も練習して彼の名前を完璧に言えるようにしてくれた。私にも何度も聞いてくれた。

その時は小さな式典で私達と私達の子供、そして友達3人だけだった。

ペニーさんが式典の中でキチンと彼のファーストネームを発音してくれた時事件が起こった。

なんと友達の一人がペニーさんの式典を中断した!

その彼女の一言。

「すみません。今発音した名前間違えてます!彼の名前はオビです!」


確かに友達は彼の本名を聞いたことがなかったから別名を発音されたのだと割り込んでくれたのだろう。。

だが一生懸命練習したペニーさん、かなり憤慨した様子で一言。


式典をもう一度やり直します。


なんてハチャメチャな結婚式(涙)


私も実は彼をファーストネームで呼んだ事はない。

いつもオビと呼んでいる。

日本に初めて上陸したナイジェリア人の旦那は日本語で「オビです。よろしくお願いします。」と一生懸命練習していた。

浅草観光に行ったとき呉服屋に飾ってあった帯をさして母が「オビ、帯です」と変なジョークを言っていた。(汗)


きっと一生涯あまり呼ばれることのない彼のファーストネーム。

チュクウンウィヶ

やっぱり難しい!